「あの人はこうだから」と決めてしまいがちですが、暫くして会うとなんだか少し違うヒトになっていることがあります。お店の評判なども似ていて、ほとんど一回勝負で決まってしまいます。それはしょうがないことですし、実際、食べ物屋さんにもう一度ご飯を食べにいっても味が格段に良くなるなんて事はなかなかありません。身体調整も同じように捉えられがちですが、調整者としてはいつも前回と同じ見方、同じ手法の繰り返しで終わりたくありません。そう考えて毎日の調整をしていると、調整の流れが乱れてくることがあります。その乱れがしばらく続いてふとブレークスルーがやってくる。そしてシンプルになります。乱れるときは、古い手法を試して新たな発見をしたり、ふと新しいアプローチを思いついたり、新しい身体の解釈が浮かんだりします。一人の調整にかかる時間も少し長くなります。ぼくの中では一段階段を下りる（昇るではありませんよw）大切な過程です。それを一つずつ繰り返してより安定な調整になっていく。そして、久しぶり来られた方が、「何か違うけど以前にも増して心地良い」し、「以前より楽になれた」と言っていただけると嬉しい。階段を下り続ける「面白くて嬉しい」仕事です。
