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祁答院町黒木817-4で整体してます。

【モニタ勝負】

稀に例外もありますが、どんなに歌のうまい人であっても自分の声が聞こえない状態では上手く歌うことができません。テレビなどでも、歌い手がイヤホンのようなモニター(自分の声が返ってくる装置)を付けて自分の声をコントロールしている様子がわかります。もちろん例外はあります。先日素晴らしい歌を聴かせてくれる耳の聴こえない歌手をYouTubeで観ました。ですがその歌手ですら自分の唇の動きや音の伝わる様々な感覚で自分の歌をコントロールしています。耳以外の感覚をモニターとして使っているのです。ではボクの仕事である身体調整ではどうでしょう。あくまでも他人のカラダを動かす訳ですから感覚的にモニターできないと考えがちです。ところがヒトとヒトの間には不思議な繋がりがあります。スピリチュアルなものではなく、実際に体感できるコトです。一人のヒトが嫌なことを考えるとそのヒトの身体は緊張します。歪むと言っても良いかもしれません。すると面白いことに周りのヒトの身体も歪むのです。何がそうさせるのかは判りません。ですが実際に柔軟性、例えば前屈するなどして確かめることができます。ということはボクの調整がうまくいけば相手のカラダは緩み、そしてボクのカラダも緩むということになります。ただし先入観などがあれば上手く気付けないこともあります。自分の緊張が相手のリラックスした状態を上回っていれば、感じにくくなります。それどころか緩んだ相手をもう一度緊張させてしまうことにもなりかねません。何をやっているのか判らなくなりますね。身体調整のモニターは自分自身です。そして様々な思いや不安がよぎることはあるにせよ、それらに影響されない安定した状態で相手に向かうことで相手の状態を自分の中でモニターできます。それは相手を壊す可能性も低くなることを意味します。モニターできるかどうか、どこまで聴こえているかで歌の表現力は違ってきます。それは身体調整も同様でどこまでモニターできるかが大切なことであって、技量や知識の程度の違いが大切な訳ではありません。どこまで自分の状態を捉えられるかが勝負です。