genki switch

祁答院町黒木817-4で整体してます。

【コトバと心】

genkiswitch2013-05-11

文章を書くのは難しくて、さくさく長文が書けるヒトはスゴイな〜と思います。仏文学者の内田樹(うちだたつる)さんのブログ(http://blog.tatsuru.com/
をよく読みにいくのですが、よくもまぁこんなに難しいコトバを自由自在に操ってしかも言いたいことが伝わるように書けるものだと感心しています。コトバには意味がありますが、コトバとコトバを組み合わせて文章にすることで、伝えたいことが正確に伝わりやすくなります。その一方、コトバの塊の中に漠然と意図のようなものが込められ、伝えられてしまうこともあります。文と文が絡めばなおさら意味が複雑になっていきます。そこが文章を書くことの妙味なのでしょうが、心が操作される可能性も忘れないようにしたいものです。例えば、「原発が止まる→火力を使う→燃料代がかかる→電気代が上がる→企業が困る→みんなが困る」という風に文章を組立てることが可能です。ここには、うまく端折られた論理的でない部分が隠されています。「原発が止まる→太陽光発電が必要」これも同じで勝手に組立てられた文章だということを忘れずに読まなければなりません。先の例えで言えば、「原発が止まること、すなわち電力が不足する」というホントかウソかわからない前提で話が進みます。これが事実かどうかを確かめることから入るべき問題は、間をすっ飛ばして「原発が止まる→みんなが困る」と直結してしまいます。本来疑問を持つべきなのですが、そう出来なくなってしまうように、たくさんの伏線が社会の中にも敷かれています。ウソだとわかっている温暖化にはじまり、企業と私たちの関わりなどもそうです。実は企業が困ってもその企業に勤めている人達はともかく、企業人でない僕らは直接困りません。自営業の人達ですら、企業があることが国民の幸福であるかの様に教育されてしまっています。企業は業績が下がると、勤務者の都合も考えず、いろんな地方の工場を閉鎖してきました。そのことは企業と私、企業に勤めるヒトと私の感情を同一にしてしまう、同情させることで納得させられてしまってします。「しようがない」という気持ちにさせられてしまうように潜在意識は誘導されています。ヒトの組立てた文章は、あくまでその人が伝えたいことを他人に伝えるためのものだと言う前提を忘れずに、少し距離を持って読んでいきたいものです。この人は何を伝えたいのだろうと考えながら読む、論理的なジャンプを確認しながら読む。そうすれば変に誘導されることも無く、事実を見つめて世界を生きていくことができるでしょう。