genki switch

祁答院町黒木817-4で整体してます。

【時空を描く】

美術館巡りの話です。旅行の最後はパリでした。モネの「睡蓮」の部屋があると話に聞いていたので行ってみました。誰もいない楕円形の部屋が2つ。その壁にそって湾曲した絵が掛かっています。タイトルすら読めません。というよりどっかにそんなものがあるのかどうかも判りませんでした。一体何を描いているのだろうとじっと見つめること数時間。そのころはその部屋もそんなに混んでいませんでしたし、真ん中に椅子もなかったと思います。経ったり座ったりしながら、ついには疲れて床の上にあぐらをかいて。注意もされずじっと見続けることができました。でもモネがこの部屋の壁に描いてくださいって言われて何を描くのだろうか。一体ココにあるモノは何なんだろうとじっと見つめ続けて出て来た答えは、一つの部屋は「時間」もう一つの部屋は「空間」でした。ボクはホントに絵のことも歴史も知らずにただ観るだけでしたから、それが観ることから導かれて頭の中に浮かんだ答えでした。モネはぐるっと回る部屋の壁を使って、「時間の流れ」と「1点から見渡した空間」を描こうとしたのではないかというのがボクの中に浮かんだ答えでした。実際のところはわかりませんがボクにはそう見えた。画家には何が見えているのだろうと今も思っています。これが今までにないたくさんの経験をさせてくれた美術鑑賞旅行の終りでした。

【消える批判】

ブログを書いているとつい誰かの批判をしてしまっていることがあります。大切なことではないのについ書いてしまうんですね。性格の問題かもしれませんが、昨日もそうでした。書きたいテーマについて書いているはずなのに誰かの批判になっている。誰もが経験していることかもしれませんが、そういった文章は意図せず消してしまうことが多々あります。たぶん自分のどこかが興奮していて、ついうっかり普段とは違う手順を踏んでしまうのだと思うのですが、さて読み返してみようとするとインターネットの空間の中に消えてしまっているのです。昨日消えた文章もかなりサクサク書いてしまって「よっしゃこれでいけ」と保存公開したと思ったら、もうどこにもありませんでした。30分程費やしていたのでもったいないと言えばもったいないのでしょうが、文章が消えて冷静になってみると書かなくていいことだったのだと気づき、別のテーマに換えて書き上げました。批評や批判は感情的になってしまうと成り立ちません。ブログで悪口を書きたいのなら別ですが、そんな目的で書いている訳ではありません。結果として不要なものが自然に消えて行く。この偶然にずいぶんと助けられています。もったいないようでいて、実はとてもありがたい話なのかもしれません。

【BC460】

ホメオパシーについて調べていると、出て来たのはヒポクラテス (BC460~375)です。ずいぶん昔の話ですが、医学の父として知られているヒポクラテスは、「治療の手段には2種類あり、それは相反するものと同種のものである」と記述しているのだそうです。相反するもので治療を行うのが現代医学の主流派であるアロパシーであり、同種のもので治療を行うのは最近は批判されがちなホメオパシーです。治療という観点からは、別にホメオパシーだけが特別大切な訳ではありません。アロパシーも大切なのです。もちろんアロパシーだけでも片手落ちです。どちらもあって初めて可能性のある治療なのだと言うことを医学の父は言っているのでした。確かにカラダを弛めるときも、どちらの方法も使います。例えば効率よく弛める為に、固まったところを弛める方向に動かすこともあれば、更に固まるように動かして反作用で弛めたりします。一般に病気と言われるものに対しても、2つの方法をきちんと理解して使い分けて行けばもっと早く元気になれるかもしれません。これは考え方の問題ですが、カラダと同じで偏りは良くないということですね。ヒポクラテス偉いなぁ。

【自由な気分】

genkiswitch2017-05-29

30歳近いスーパーカブ90に乗っています。今のハイテクなモデルとは違って鉄製のボディです。古いわりによく走り、スピードもそこそこ出ますし、鹿児島の田舎の国道では邪魔にならない程度に走れます。坂道も霧島程度であればすいすい登ってくれます。馬力はありませんが、走るとなんだか楽しい。とはいっても楽しい一方、いつも「パンク」が気になっていました。スポークホイールなので今のタイヤと違ってパンクしてしまうとぺちゃんこ。直さなければ走れませんが、やったことがありません。自転車よりも重いですし、少しだけ複雑で億劫で手を出しかねていました。先週末に突然、前輪の空気が抜けてしまっていたので、思い切ってタイヤもチューブも新調です。そして、バイク屋さんに頼まず自分で交換してみることにしました。ネットでひたすら調べ、ホイールを外してタイヤを組み換える。覚悟して取り組んだところ、初めての割に一時間と掛からずに終わりました。出来るようになると嬉しいだけではなく自由な気分が味わえます。誰かに頼らなければどうにもならない訳ではなく、工具と部品があればどこでパンクしても帰って来れる。一つずつ出来るようになると一つずつ自由になって行ける気がします。カラダや心のこともきっと同じです。人まかせではなくなればとても自由になれるに違いありません。


※写真はボクのカブではなく、電動カブのコンセプトモデルのものをお借りしました。

【いいさいさ】

genkiswitch2017-04-18

4月1日を以て、黒木整体は移転しました。というわけで「黒木」整体は4年限りの限定ネームでした。黒木のみなさん本当にお世話になりました。今後ともよろしくお願いいたします。


さてさて、新しい名前をつければ「伊佐整体」とか「大口里整体」になっちゃうんでしょうけど、もうそれは止めます。ただの「元氣スヰッチ」、オリジナルにもどりました。新しい場所は、普通のアパートなのですが、とても静かな場所です。近くには、キリスト教会が3つもあって穏やかさ全開です。何組かのお客さんも来てくださいましたが、調整もしやすい場所です。今までの黒木整体から30分程離れていますが、ドライブがてらお越し下さい。


自宅から近くなったので、平日も観ることができます。
◉月〜金 17:00〜20:00/土 9:00〜19:00
これ以外の時間はお気軽にお問い合わせください。

住所はこちら。
〒895-2511 伊佐市大口里3216-4 コーポ竹之内102


ここでじっくりやって行きます。今後ともよろしくお願いいたします。

【もとどおり】

genkiswitch2017-03-18

久しぶりに身長を測りました。177cmでした。4年前に測った時、175cmになっていて加齢とともに身長縮むのね〜と思っていました。30数年前の高校生の時の身長が、177.1cmだった様に記憶しています。4年で元に戻っていました。心当たりは、最近腰の曲がった人や猫背の人に教える簡単な体操です。自分一人では熱心にやりませんが、教える頻度が高いので自然に増えてしまいます。たぶんこのおかげでしょう。実際その場で腰が伸びる80歳の方もおられますし、猫背で肩が前に入っている女性が、数回試して「視点が高くなった。視界が広がった。」言われることもあります。高校生の時と同じになれるもんなんだ〜と感心しています。え?あと1mmですか?・・・それはきっと頭にあった物が何処かへ行ってしまったせいですね。(笑

【ニケジャコ】

genkiswitch2017-02-25



(大学時代の美術旅行の続きです。)


絵を見るつもりで歩いていても、かなりの数の彫刻作品に出会います。やはり量が見せてくれるものがあります。そのおかげで彫刻の楽しさも感じるようになっていきます。その中で初めは変だな〜と思っていたのが「ジャコメッティ」でした。犬や人が細く絞り出したように形作られています。当時は名前すら知らなかったかもしれません。でも、あちこちで見る。造形が独特ですから別の美術館で出会っても「あ、ジャコ・・・だ」という感じです。次第に名前も覚え、その作品の傾向が好きになりました。でも、好きな理由が全く判りません。そうこうしているうちに旅も終わりに近づき「ルーブル美術館」に辿り着きました。これまたとんでもない量の絵画の前を通り過ぎて、疲れ切ったあたりで「サモトラケのニケ」という彫像が現れました。見た瞬間に胸が一杯になって涙がこぼれそうです。もちろん大きな作品ですが、大きさに感動した訳ではありません。そこにある首のない、ある意味ボロボロな彫像が周りの空間を押しているのです。そこにある体積が空気を押しのけているだけではなく、その外側の空間すら押しているように感じたのです。そして、次の瞬間にジャコメッティの細く絞り切った存在が同じ様に周囲の空間を押し除けていることに気がつきました。片方には量があって、片方は可能な限りと言っていい程、量が絞ってある。でもその2つが見せている物が同じだと気がついたのでした。それはどんな作品からも感じることができる訳ではありませんから物理的なものではなく作品の力なのだと思います。もちろん今もそれがいったい何なのかは判っていませんが、それ以来、作品を見る際、空間とどう関わり合っているのかということが自分にとって大切な視点となっています。


(もう一回ぐらい続きます。)