整体教室の生徒さんからのSOSが来ました。ギックリ腰寸前でしゃがめない。教室で覚えたことや自分で出来ることを試してみてくださったのですが、すっかり良くならなかった。身体を細かく使う仕事ですから、しゃがめないというのは都合が悪い。基本の体操を覚えてもらっていたので、電話で話しながら、それを少し応用して重心位置を変えたり、動作の起点を変えたりして三つ四つの動きでとりあえず動けるようになってもらいました。実際はもう少し調整が必要でしょう。カラダの動きも、より安定な動きへと促すと痛みが減ったり、可動域が増えたりします。身体がどう動くのかについて出来るだけシンプルなモデルを持っておくと便利です。僕が多用するのは「胴体力」という視点です。故伊藤昇先生という方が見いだされたもので、カラダの動きは幾千あれど胴体の動きは三つであり、複雑な動きはその組み合わせに過ぎないとするものです。その三つの動き「伸ばす／縮める、丸める／反る、捻る」を訓練すれば、カラダの動きのピークは６０代になるというのですから、余計嬉しい話です。大抵の不調はこの体操をくり返すことでクリアできます。調整法としても役に立つ体操なのです。もちろんこれ以外にもカラダへの視点は世の中にたくさんあります。僕はこのブログに何度も書いているように、数の少ないものや小さいものが好きですから、10個の体操より3つの体操を選びます。そういう意味でも、ヒトの基準ではなく自分に合った体操や調整法を選び、これからの人生を楽しんでみてはいかがでしょう。
