エネルギー軸上で高い状態を低くするには、捻れや歪みを利用します。捻れている方向がわかる範囲で、その方向へ捻って、歪みを許容してあげる。すると、外見はよじれて変ですが、力の偏りは減ります。そこで外部から揺らしたり、圧力差を加えるなどの変化を与えて「乱す」のです。逆に正しいとされる方向へ動かせばそれだけで緊張が増し、偏りも増えます。「整体」や「調整」という表現を使うことで招く誤解の一つがこの部分にあります。術者が行うことは、方法だけを簡潔に書けば、「現在のからだの状態を許して乱す」ことになります。その結果カラダは「整う」のです。「整う」というのは自然の法則に従った結果なのです。本来カラダは、この世界の物質と同じく安定になろうとする傾向がありますから、より安定に、エネルギー的に低い状態になります。
