大きな生き物と小さな生き物ではメリットが違います。大きなものは、環境に左右されにくく自立性が保ちやすい。余裕があって、強い。小さなものはこの逆ですが、それが利点にもなります。ちょっとした環境の変化にもバタバタと死んでいきますが、これは新しいものを作り出す助けとなります。実際小さいものが新しい系統の祖先となることが古生物学で知られています。これを企業やグループに当てはめてみると同じような特徴を持っていることが分かります。大きな会社や団体は、ちょっとのことでは倒れませんが、身軽に進む方向を変えられませんし、一度作ったものを変更するにも大変な労力が必要です。それに対して個人ベースの活動は、何時でも変化が起こせます。以前所属していた身体調整のグループもそうでした。講習の中で、テキストと違うことは教えられない。ですが経験上、あまり効果的でないものに気づいてもその講習の中では伝えることは出来ません。それは商品（技術）の品質に関わることだからです。団体を離れて一人になるととても楽です。教室では、事前に決めたテーマで話しますが、新たに役に立ちそうなことに気づいた時は、それをテーマに沿う形で折り込んむことができますし、以前教えたものの訂正も入れることができます。生きている話が出来るように感じます。たくさんの一定の品質の施術者を育てるには前者の方がいいでしょうし、一人一人の個性を伸ばして特徴のある施術者を生み出すには後者の方が有利でしょう。どちらも社会の中で存在する意義があります。僕は性格上後者を選ばざるを得なかったということに過ぎません。せっかく小さく存在しているのですから、ここから新しいモノゴトが生まれることを期待して教えています。
