昨年一年に渡って、様々な身体の見方を教室で学ばれた方々向けに、手技の教室をはじめました。検査法なども含めて実際的なものですが、やはりバックグラウンドに身体に対する多様で柔軟な視点があることは、大きな違いなのだと実感しました。ぼく自身が手技をまとめて教えるのは、ほぼ一年ぶりなのですが、相手に入って行く感じが違います。やはり、じっくり身に付けて行くことは大切なことです。促成栽培の野菜のようにカタチもいいし、色も綺麗、味もそこそこだけど、なにか力がない感じではなく、土の中でじっくりと時を待ち、雪の下から芽を出す生命を纏った春の野草の感があります。先日も、考え方をとことん身につけたヒプノセラピストが、旅立って行きました。予定した時間より遥かに多くの時間がかかりましたが、本当に身につけるのであれば、それは必要なことでしょう。技術を身につけるとき、目に見えるテクニックだけではなく、目に見えないそのテクニックの後ろにある思想を身につけた方が、実際には早く、そして本当の力になっていきます。
