【気を食べる】

おいしいと思うものは、必ずしも良い材料のものばかりとは限りません。たとえ添加物が入っていようと安物の材料であろうとおいしいものを作れる人がいます。そしてその時においしいと感じ、こころ満たされる料理とは、作り手の気持ちのこもった料理です。食べてくれる相手のことを考え、相手がみたされることを望みながら作る料理です。野口晴哉によると子供は栄養のみで育つのではなく、気によって育つのだそうです。こどもにとっては、その子のことを思う人が作ってくれた気持ちのこもった料理こそが最もおいしく感じるモノであり、その栄養だけでなく、そこに込められた気によって子供は育ちます。大人も同じものを感じているはずです。作るときは気を込めて、食べるときは気を感じてみるのも楽しそうです。